今日は「価値」について考えてみようと思います。
「ビジネスは価値と価値の交換だ」
なんてよく言ったりします。
一般的には、需要と供給の関係から価値が決まるという考え方がありますよね。
でも本当にそんなことで価値って決まるんでしょうか?
「そもそも人って何に対して価値を感じるのか?」一緒に考えてみましょう。
需要と供給の例では、
街のコンビニで水が1万円で売られてても絶対に買わないけど、
砂漠の真ん中で売られている水は1万円でも買うかもしれない。
砂漠では水は希少なもの、
つまり需要と供給でいう供給が不足している為に需要が増える。
需要が増えると価格が高騰する。
というものです。
でもこれって客観的な価値ですよね。
準備万端で砂漠を旅している人にとっては、
たとえ砂漠であっても水を1万円なんかで買ったりしないです。
「その人」にとって価値を感じさせなければ、購買行動は起きないです。
結構多くの人が誤解していたりするのですが、
購買行動における価値は客観的に決まるものではありません。
価値っていうのは「主観的」に決まるものなんです。
まぁ考えてみれば当たり前のことですが、
誤解しないよう注意してください。
「じゃあその主観的な価値って一体何なんですか?」
という話になってくるんですが、
結論から言うと
主観的な価値というのは「変化の振り幅」で決まります。
砂漠の例をもう一度見てみましょう。
今度は主観的に観測するために、マイケル君に砂漠を旅してもらいます。
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ある日、マイケル君はピラミッドを見るためにエジプトへやってきました。
ガイドと相棒のラクダと一緒にピラミッドへ向けて出発します。
で、なんやかんやあって(多分砂嵐とか)
ガイドとラクダからはぐれて砂漠に一人取り残されます。
右も左もわからず彷徨っているうちに、
ついに水筒の水も無くなってしまいました。
マイケル「あー、僕はこのまま干からびて死んでしまうのか」
意識も朦朧としてついにガックリと膝をついてしまったマイケル君
もう歩くこともできません。
と、そんな時。
後ろから何か聞こえます。
「水はいりませんか、、、?」
神の声かと思って振り向いたマイケル君。
そこにはにっこり笑顔で微笑んだ神様ではなく、
悪魔のようにニヤニヤと怪しい笑みを浮かべる行商人の姿。
行商人「あなた、水飲まないと死んじゃうよ?」
「いつもは100万円なんだけど、特別に1万円にまけとくよ!あなたラッキーね!」
マイケル君はもう考える余裕はありませんでした。
別に悪魔から水を買ったって構わない。
命が助かるなら、それで良い。
そう思いながら、
ポケットから熱い砂にまみれた1万円札を行商人に渡すのでした、、、(完)
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とまぁ少し長くなりましたが、理解できましたでしょうか?
全然できない?仕方ない、解説しましょう!←
先ほど、
主観的な価値というのは「変化の振り幅」で決まると言いました。
ここで言う変化というのは、
「購買の対象を手に入れることで起こる変化」です。
つまり、マイケル君の例でいう「水」が購買の対象ですね。
では「水」を手に入れることでマイケル君にはどういった「変化」が起こるでしょうか?
そうです。生きるか死ぬかの変化なんです。
生きるか死ぬかの「変化の振り幅」って凄い大きいですよね?
「いや、死ぬのは怖くない」(キリッ)
っていう人も中にはいるかと思いますが、極稀なケースです。
今回はこの振り幅がとても大きかったために、
マイケル君は行商人が売る水を、1万円以上の「価値」があると判断したのです。
行商人は100万円のところ今なら1万円という言い方をしていましたが。
もしマイケル君が100万円持っていたら、100万円でも買ったでしょう。
生死というのはそれだけ大きな変化の振り幅なのです。
では、日常のコンビニで購入する水はどうでしょう?
あなたが街のコンビにで水を購入したことで、どんな変化がありますか?
街にいれば水なんて蛇口をひねれば出てきますし、
お金を出して買うようなものでもありません。
そして、水を飲んだとしても乾いていた喉が潤されるくらいで
その変化の振り幅ってとても小さなものです。
コンビニで水が1万円で売られてても絶対買わないですよね?
それは、コンビニで買う水によって自分にもたらされる変化がとても小さいからなんです。
「客観的な価値」がどのように決まるか、少しイメージできましたでしょうか?
価値交換が行われる現場では、
常にこの「客観的な価値交換」が行われています。
そして、
客観的な価値とは「変化の振り幅」で決まることを覚えておいてくださいね。
この客観的な価値の視点を持つことが、
「ものを売る」という行為でとても重要です。
それは「変化の振り幅」を見せてあげなければ、
その商品は絶対に売れないからです。
逆に言えば、
その商品を購入することによる変化の振り幅を上手く伝えることができれば
お客さんは興味を持ってくれるんですね。
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ちょっと極端に書きましたが、
後者のレターの方が変化の振り幅を「具体的に想像しやすい」
というのが分かって貰えたんじゃないでしょうか?
購入することによって起こる変化の振り幅を
具体的に見せてあげるというテクニックは、
「ものを売る」際には必要不可欠なテクニックなので、
意識せずとも使えるようになってくださいね。
それでは長くなりまたがこの辺で終わりにしたいと思います!
最後まで読んでいただき、ありがとうございました!