人工知能が変えるあなたの未来。

めちゃくちゃ久しぶりにコチラのblogを更新。まぁ見ている人がいろうがいなかろうが、最近考えたことの忘備録的な意味でつらつら書いていこうと思う。このblogは基本的にはゲームの情報を中心に書いてきたけど、たまに未来の技術に関することを書いている。今回もその類の記事で、例によって色々と専門用語が出てくるので、興味がない人は頭が痛くなるかもしれない。そこらへんは自己責任でお願いします。

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で、今回の話は前々から興味を持っていた「人工知能」に関するお話。なんだか人工知能って響きだけで未来な雰囲気を凄く感じるけど、今回はそんな未来がもうすぐ現実になるんじゃないかな?ってところを書きたい。それだけ大きなブレークスルー(技術躍進)がこの分野で起きたっぽい。

ちょっと詳しい方で「ディープラーニング」とかいう言葉を聞いたことがある人は、その話だと思ってくれて良い。私も前からこの言葉が気になっていて、最近になって勉強する機会があったんだけど、思った以上にヤバい。

このヤバさを伝える前に、今までの「人工知能」と呼ばれるものがどんなものだったか?という部分を簡単に話していこう。私もこの分野に関しては素人に毛が生えたくらいなので、中には認識が間違っている部分があるかもしれないが、とにかく話を進めていこう。

人工知能にも色々用途があるけど、今回はわかりやすい「会話」を例にしてみよう。

今までの人工知能っていうのは、入力と出力をあらかじめ決めておいて、そのパターンを膨大に詰め込んでおくっていうものだったんだ。例えば会話の例で言えば、「おはよう」って入力がきたら「おはよう、元気かい?」という出力だったり、「おはよう」っていう入力に対していくつか返事のパターンを用意しておいて、いかにも人間と会話しているかのように錯覚させるようなものだ。

iPhoneに搭載されている「siri」だったり、softbankの「pepper」なんかも同じようなものなんじゃないかと思う。

で、正直そこらへんはどうでも良かった。siriもpepperも実際はもっと複雑なことをしていると思うけど、僕が興味があった人工知能っていうのはそういうものじゃない。

この次に出てきたのが、ある程度自分で「学習」する人工知能だ。結構前にニコニコ動画で、学習型の人工知能を使ってシューティングゲームやスーパーマリオをクリアさせる動画が上がっていたが、それらに該当する。

どれだけゴールに近づけたか?というパラメータが優秀になるようにひたすらコンピュータが決められたキーをランダム入力していくというもので、そのステージでゴールまでたどり着くにはどのように動けばいいのか?というものを「学習」するんだ。

ちょっとは未来に近づいたかもしれないが、これを人工知能と呼ぶことに僕はとても違和感があった。これは果たして学習なのか?と。

そもそも学習とは何なのか?という定義の話になってしまうけど、僕は学習の一つの側面に「概念の獲得」というものがあると思う。

例えば、もしあなたが「シマウマ」を見たことがない人にシマウマの説明をするとしたら、どのように説明するだろうか?僕だったら間違いなく「しましまの馬がシマウマだよ!」って説明をする。あなたは頭の中で「白と黒の線が交互に並んだ模様」と「顔がまぁまぁ長く、耳とたて髪が生えており、ちょっと胴長で足が4本ある動物」を想像しただろうか?それこそが「しましま」と「馬」の概念であり、それらを組み合わせて「シマウマ」という新しい概念を学習した瞬間なんだ。もちろんこの説明は「しましま」と「馬」の概念をすでに学習していることが前提である。

僕が思う「学習」とはこのような過程なんだ。

で、冒頭に話したディープラーニングにより僕が思う「学習」ができるようになってきたらしい。つまり、概念の学習ができるようになってきたということだ。ちなみにgoogleでは2012年にすでに「猫」の概念を学習させることに成功したらしい。膨大なyoutubeのデータを使って学習させたみたいだった。ちなみに1000台くらいのPCで並列処理させたみたいだから、まだまだマシンパワーはめちゃくちゃ必要みたいだ。

Red kitten

概念というとなんだか難しく感じるから、もう少し簡単に「特徴」という言葉でここからは話していきたいと思う。

ディープラーニングは別名「特徴表現学習」と呼ぶ。読んで字のごとく、特徴を学習できるのだ。前述した猫の例も、膨大なデータから猫の特徴を学習したということだ。考えてみてほしい、猫って結構複雑な生き物だ。4足歩行であのサイズの生き物って結構多い。犬でもないし、イタチでもキツネでもなく、それは猫だと断定できるっていうのは普通にすごい。これだけ複雑な概念を学習できるとしたら、さっき説明した「しましま」や「馬」、それらを組み合わせた「シマウマ」なんて、時間はかかるだろうが余裕で学習できるはずだ。

コンピュータの中のプログラムがあらゆるモノの特徴を「学習」する時代は、もうすでに始まっているんだ。

ここで一つ怖い話をしたい。人間の脳というのは物理的な限界がある、頭蓋骨の中に入っている脳みそに貯えられる量には、恐らく限界があると思う。でも、コンピュータには限界がない。現在ではクラウドコンピューティングという名のもの世界中のPCがインターネットで繋がることが可能だし、並列でつなげばいくらでも容量や処理能力が上がっていく、おそらくこの先もしばらくの間止まらないだろう。

人間が持ち得る「概念(特徴)」の量を、コンピュータは超えることができるポテンシャルをすでに持っている。人間を越えるまでは、もう時間の問題だということではないだろうか?もしそうだとしたら、人間の価値はあるのだろうか?

さて、ここまで読んで「人口知能」、特に「ディープラーニング」にどのような印象を持っただろうか?なんだかわからんけど、凄そう!人間ヤバくね?くらいまで感じて貰えれば、とりあえず良いと思う。大事なのは新しい知識を脳みそに蓄え、少しでも考えてみることだからだ。

人間の価値、ちなみに僕は「ある」と思う。ここからはコンピュータに取って代わるモノ、変わらないモノという部分を少し考えていこう。

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「ディープラーニング」の得意分野、それは「膨大なデータから特徴を学習する」ということにある。膨大なデータという部分がポイントで、特徴を学習するには結構なデータ量が必要だ。つまり、参考になるデータが少なければ、人工知能は十分な学習ができないことになる。言い換えれば、十分なデータがあれば、その仕事は人工知能に取って代わられる可能性があるということだ。

こういった話の時、真っ先にやり玉にあげられるのが輸送関係の仕事やコールセンター関連の仕事だ。輸送関係はすでに自動運転の技術はある程度確立してきている分野である。細かい運転の補助を人工知能が行うことになると思うが、今までに蓄積された事故や運転に関するデータから、安全に目的地までたどり着くまでの様々な特徴や、事故などの例外処理が起こった際の対処を学習されれば、そこまで時間がかかることがなく「完全な自動運転」が実現するのではないかと思う。コールセンターに関しても、ある程度対応の内容というのは決まっているので、もちろん実際の人間より質は劣るが、簡単な案内であれば人工知能に代換される日は遠くない。

個人的な考えとしては、実現が簡単なものから仕事がコンピュータに置き換えられていき、基本的なサービスの料金はほんの少しずつ下がっていくと思う。単純に人件費が削減できるからだ。そして、人による上質なサービスが有償オプションとして提供される。すき家のアルバイトがブラックで大変とかいうニュースが少し前にあったが、未来の世界では牛丼屋はロボットがサービスをしてくれるかもしれない。

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人工知能でも代替できない仕事とはどんなものだろう?膨大なデータ量が存在しない仕事や、実現するために必要な概念の量が足りない、つまり人間でないと対応できないような仕事、タレント性を含んだ仕事がそれに当たると僕は思う。

経営者や最先端の技術を扱うエンジニアなどは問題無いだろう。芸能人やアーティスト関連のタレント性の高い仕事も恐らく問題ない。就業人数のある程度多い分野でいえば「教師」などの人に対する専属性が高い仕事は今後も残っていくと思う。相手のあらゆる情報をその場で収集し、適切なサービスを提供するという部分ではまだ人間に大きなアドバンテージがあるだろう。

今自分がしている仕事、もしくはこれからしたいと考えている仕事は、人工知能で近い将来できる仕事ではないだろうか?もしそうだとしたら、自分の未来について今一度考えてみる良い機会ではないだろうか。

さて、重要なのは今まで書いてきた人工知能による未来が「いつ」なのか?ということだ。100年後?200年後?それくらいのスパンだったら今生きている人間は恐らく寿命が間に合わないだろう。僕が今この記事を書いているということは、僕が生きている間に人工知能が活躍する未来がくるのではないか?と考えているからだ。

裏付けの無いなんとなくの直感だけど、この先5年くらいで簡単な仕事の代替が始まっていき、多分30年くらいで人と同等のところまで行くんじゃないかと思う。

最後に、僕が人工知能に持つ希望を書いておく。

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結局みんなが恐れていることって、人工知能の暴走とかは置いておくとして、自分の仕事が奪われないか?ということだと思うんだ。仕事を人工知能に取られてこの先生きていけない人が出てくるんじゃないか?ってことだと思う。

でも、僕はあまりそういう心配はしていない。というのも、人工知能は人類全体の富を底上げしてくれるのに一役買ってくれるからだ。どういうことかというと、例えば農作物を育てて出荷するまでの過程って今だと完全自動化とは行っていないけど、人工知能の力があれば実現可能だと思ってる。もしも、人間の介在なしにロボットが農作物を育て、収獲し、流通させるまでの流れを全て行う事が出来れば人間は食に困ることが無くなることになる。今でも満足に食べられない人って世界には沢山いると思うけど、どんどん減ってくるんじゃないかな。

さて、たらたら書いていたら完全に着地点を見失ってしまったから、最後にまとめておこう。

・人工知能が概念を学習し始めて、これから進化のスピードがヤバくなってくる。
・人工知能に代替される仕事が出てくるから、自分の人生設計を見つめ直そう。
・ただ、人工知能が人類にもたらす富も大きいから、暖かく見守ろう。

あ、ちなみにターミネーターのスカイネット的な人工知能の反逆が起こるかどうか?って部分だけど、起こる可能性は無いとは言えないと思う。コンピューターだって悪意を持つ人が使う事でウイルスとか生み出されている訳だし、人工知能だってそういうものが出てくる危険性は十分ある。知能を持つかは別として、今まで以上に凶悪な何かを作ることができるのは確かだと思う。そういう意味で、そこら辺の対策を(出来るのであれば)早めに考えていきたいものだ。

こんなところで久々の投稿を終わろうと思う。気付いたらもうすぐ4千字以上も書いてしまった。最後まで読んで頂きありがとう。また書きたくなったら技術妄想的なコラムを書こうと思う。

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