癌から学ぶ不老不死の可能性。命の蝋燭であるテロメアとは

どうも、こじまるです。
久々に科学系の記事を書きます。

さいきん著名人の訃報が増えてるような気がして
色々調べてみたところ、

死因で圧倒的に多いのが癌でした。

appleのスティーブジョブズも人生で2回癌を患い
2回目の癌で亡くなったと聞きます。

私の祖父も癌で亡くなりました。

2013年の日本人の死因No1は悪性新生物。
つまりは癌です。

癌保険というシステムがあるのも納得てきますよね。

こんなにも人類に猛威を奮っている癌という病が
不老不死に近づく為の一歩になるとは誰が予想したでしょうか?

どういうことか説明するまでに、
まずは癌が発生するメカニズムを見てみましょう。

僕たちの体というのは、
常に細胞分裂を繰り返しています。

体を洗うと垢が落ちますが、
あれは細胞分裂によって古くなった皮膚細胞なのです。
新陳代謝のようなものですね。

ちなみに分裂のサイクルは
90日~120日と言われています。

この期間で体中の細胞は
全て新しいものに置き変わるということです。

つまり半年ぶりに再開した恋人は、
生物学的にはほぼ別人と言えるのですね。笑

さて、
自分の体をコピーするかのように
分裂を繰り替えす細胞なのですが、

稀にミスコピーが起こる時があります。
実はこれが癌細胞の始まりなのです。

このミスコピーなのですが、
大体1日に1000~2000個できると言われています。

ただ、
体の中にはシュレッダーのような役割をする
リンパ球と言われるものがあるので、
全てのミスコピーは消去されます。

それでも、
ミスコピーが多すぎたり、
リンパ球の性能が老化によって衰えると
ミスコピーがどんどん増えていき癌として発現するわけです。

で、
ここで重要なのは、
ミスコピー、つまり癌細胞というのは、
永遠に細胞分裂を繰り返すということなんです。

一個でも残っていれば、
すぐに分裂して増えていってしまうんです。

よくありますよね?
手術で摘出したのに、
他のところへ転移してました。みたいな話です。

でも普通の細胞には分裂回数に限界があります。

この分裂回数に関係しているのが、
染色体に付いているテロメアという構造物です。

このテロメアは細胞が分裂する度に短くなっていき、
最終的には無くなります。

テロメアが無くなると細胞分裂できないので、
細胞が古くなる⇒老化⇒死 という風になるのです。

では、
何故癌細胞は永遠と細胞分裂し続けられるのでしょうか?

実は、
癌細胞の染色体についているテロメアは、
細胞分裂しても短くならないんです。

それは、
テロメラーゼという酵素が問題でした。

細胞が分裂するごとにテロメアは短くなっていきますが、
テロメラーゼによって短くなった部分が修復されるんです。

テロメラーゼは全ての細胞にあるのですが、
正常な細胞では働きが抑えられており、
細胞の癌化で活性化されます。

癌が永遠に細胞分裂するのには、
このようなカラクリがあったんですね。

でも、ここで考えてみて下さい。

もし、
このテロメラーゼを意図的に活性化させたり
不活性化させることができたらどうでしょう?

正常な細胞で活性化させれば、
年をとっても細胞分裂は続いているので
体は若いままなのではないでしょうか?

癌細胞で不活性化させれば、
癌は不治の病では無くなるのではないでしょうか?

ちなみに私が知る限りの情報では、
テロメラーゼの実験をしたところ、

がん細胞から発見されたテロメラーゼを
正常な細胞に注入したところ、
正常な細胞ががん細胞化することはないことが証明されたようです。

また、
通常の細胞は細胞分裂を50~60回繰り返すと、
テロメアの長さが短くなって細胞が死んでしまうのですが、
テロメラーゼを注入した細胞は500回細胞分裂を繰り返しても
テロメアが短くならないことも証明されたみたいです。

まだまだ研究段階の技術ではありますが、
人類の進化に一役買ってくれそうな技術であることは
間違いがなさそうですね。

テロメラーゼ周りの情報に関しては、
今後も動きが有り次第報告しようと思います!

それではまた!

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